イースターエッグ
イースターエッグをつくってみよう
■イースターエッグはホームメイドがお約束
イースターの習慣がある国では、それぞれの家庭でイースターエッグを手づくりしています。子どもと一緒に作業ができるので、家族でつくってみてはいかがでしょうか。
最近では手芸店やクラフトショップなどで卵形の発泡スチロールが手に入りますので、食べ物を使うのはちょっとというご家庭にはこちらをおすすめします。
【イースターエッグのつくり方】
材料・道具
卵または卵型の発泡スチロール
きり、ストロー
ボンドなどの接着剤、両面テープ
クレヨンや絵の具などの彩色道具
ビーズやスパンコール、リボン、フェルトなど
つくり方
発泡スチロールの場合
1.卵型発泡スチロールの底に竹串を刺します。
2.竹串を持ちながら、卵形発泡スチロールを絵の具で好きな色柄に塗ります。
3.装飾をする場合は、絵の具がよく乾いてから好みの飾りを接着剤で貼り付けます。
本物の卵の場合
1.生卵でつくるときは、卵の先端と底にまち針やキリで小さな穴を開けます。ゆで卵の場合は手順4へ。
2.穴に針を入れて黄身をつぶします。
3.上の穴にストローを当てて息を吹きかけ、下の穴から中身を出します。全部出たら、中をきれいに洗って乾かします。
4.とても壊れやすいので、割らないように気をつけながら彩色を行います。
5.装飾をする場合は、絵の具がよく乾いてから好みの飾りを接着剤で貼り付けます。
【エッグスタンド】
完成したイースターエッグを飾るために、家庭にあるもので卵置きもつくってみましょう。
材料
キッチンペーパーの芯
カッター
ボンドなどの接着剤、両面テープ
クレヨンや絵の具などの彩色道具
ビーズやスパンコール、リボン、フェルトなど
つくり方
1.カッターでキッチンペーパーの芯を適当な幅に切り分けます。
※キッチンペーパーの芯がなければ厚紙を輪にしてください。
2.絵の具で好きな色に塗り、よく乾かしてから模様や飾りを加えます。
芸術品になったイースターエッグ
■10億円の価値があるものも!
ジュエリーの世界では、イースターエッグと言えばロシアの卵型ジュエリーのことを指します。
特に有名なのが、歴史上屈指の美術工芸品と賞賛される「インペリアル・イースター・エッグ」です。ロマノフ王朝のアレクサンドル3世とニコライ2世が妻や母に贈ったイースターエッグで、1885年〜1916年の間に56個製作されました。
ロシア革命で散逸したものの、現在は44個が探し出されて確認されています。それでもまだ14個が行方不明で、これがオークションに出品されれば10億円はすると言われています。
製作したのは宮廷宝石職人のピーター・カール・ファベルジェ。黄金や宝石、エナメルをふんだんに用いた、豪華で美しいデザインと“サプライズ”と呼ばれる精巧な仕掛けが大きな特徴でした。
■華麗なるロシアの至宝
初期は七宝の白い卵の中から黄金の雌鳥が出てくるというシンプルなものでしたが、次第に豪華な飾りと複雑な仕掛けが凝らされるようになりました。
例えば、1895年製作の「デンマークの宮殿」は七宝焼きの卵を金とスターサファイアとダイアモンドで彩っており、中には真珠母貝のスクリーンにロシアや皇后の母国・デンマークの宮殿などが描かれた10枚の絵が収められています。1989年製作の「すずらん」は、薔薇色の七宝の卵をダイアモンドと金細工で縁どりし、周囲を七宝と真珠のすずらんの花で覆っています。すずらんの花を回すと中からニコライ2世とオルガ皇女、タチアナ皇女の肖像が現れます。1911年製作の「オレンジの樹」は、ネフライトの葉の間に水晶やダイヤモンド、色石でできた花と実があしらわれており、スイッチを押すと茂みが開き、小鳥がさえずるという精巧な仕掛けが施されています。
現在、ニューヨークのフォーブス・ギャラリー(12個)、ロシアのクレムリン博物館(10個)、アメリカやスイスの美術館などが所有しています。クレムリン博物館ではコレクションの一部を見ることができます。